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乳用子牛の上手な管理

 子牛の飼養管理については、初乳の与え方、飼料の与え方、飼育場所の環境などについて雑誌やホームページなどで日々大量の情報が流されており、どのやり方が良いのか迷ってしまうことも少なくありません。また、病気が少ないのであればどんな飼い方でも良いのですが、残念ながら農家ごとに病気の発生に差があることは否めない事実です。そこで、十勝NOSAIではどんな飼養管理が良いのかを調べるために、子牛の腸炎や肺炎の発生が少ない農家に子牛の飼い方を聞き取りました。その中から今回は乳用子牛について紹介します。

1、初乳

  • 基本は「良質の初乳を、分娩後すぐに、飲みたいだけ飲ませる」ことだった。
  • 初乳の質は比重を調べて判断していた。(室温で1.047以上)
  • 飲まない場合が問題となるが、すぐに強制投与するやり方と生後6時間以内を目安に後で再び飲ませてみて、まだ飲まないようなら強制投与する方法があった。(どちらも有効な様子)
  • 生後3日間程度、初乳を続けて飲ませている農家もあった。
写真1 豊富な凍結初乳のストック

写真1 豊富な凍結初乳のストック

2、スターターの開始と給水

  • スターター(離乳用濃厚飼料)の給与開始は、早く馴れさせるために、出生翌日からごく少量を口に含ませるように給与していた。
  • 重要なのは、自由に水を飲めるようにしていたことであった。
  • 新鮮な水を切らさないようにしていた。
写真2 少量のスターターを口に含ませて馴れさせる

写真2 少量のスターターを口に含ませて馴れさせる

写真3 新鮮な水を自由に飲めるようにする

写真3 新鮮な水を自由に飲めるようにする

3、換気、乾燥

  • やはり、子牛のいる場所はいつも乾燥していた。
  • 豊富な敷きわらを定期的に交換していた。
  • 敷きわらの下に粉の炭を撒き、脱臭と湿気除去の効果をもたせるやり方もあった。
  • 窓を開けたり、ファンを利用して換気にも心がけており、子牛のそばに行ったとき、ほこりっぽい、おしっこ臭いところはなかった。
写真4 換気の良い乾燥したハウス

写真4 換気の良い乾燥したハウス

写真5 火山灰を敷いた清潔で乾燥している床

写真5 火山灰を敷いた清潔で乾燥している床

写真6 暑熱期の遮光

写真6 暑熱期の遮光

写真7 両サイドには巻き上げ式カーテン、天井にはプロペラで換気に配慮している

写真7 両サイドには巻き上げ式カーテン、天井にはプロペラで換気に配慮している

4、清掃、消毒など

  • ハッチは子牛の入替時に、洗浄、消毒、乾燥させ、設置場所の変更も行っていた。
  • ハッチの設置にも、子牛同士が接触しないような工夫があった。
  • 哺乳バケツなど子牛の口が接するものも洗浄、消毒、乾燥させていた。
写真8 子牛入替は、清掃、乾燥させてから

写真8 子牛入替は、清掃、乾燥させてから

写真9 ペンの仕切りが折りたため、楽に除糞 や洗浄、消毒ができるように工夫されている

写真9 ペンの仕切りが折りたため、楽に除糞 や洗浄、消毒ができるように工夫されている

写真10 子牛同士が接触しないように斜めにずらして設置されたハッチ

写真10 子牛同士が接触しないように斜めにずらして設置されたハッチ

写真11 たくさんの哺乳ボトルも効率よく洗浄、消毒している

写真11 たくさんの哺乳ボトルも効率よく洗浄、消毒している

写真12 洗浄後の哺乳バケツはラックで乾燥させている

写真12 洗浄後の哺乳バケツはラックで乾燥させている

 今回の聞き取り調査から、以上のような乳用子牛の上手な飼養管理が分かりました。子牛の腸炎や肺炎を少しでも減らすことができれば、看護の手間も省け、なによりその後の生産性の向上が期待できます。行動を起こさなければなにも変わりません。このページを是非参考にして、子牛の健康管理の自信を深めてください。