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小さな体で大きなストレス

 牛に寄生する外部寄生虫のなかで、目に見えづらいシラミやダニなどは、気がつかないうちに牛群に蔓延し、牛にかゆみなどのストレスを与え、乳量の減少や起立時間の延長など牛に悪影響を与えるだけでなく伝染病も媒介します。一般的に牛に寄生するシラミは吸血性のシラミと非吸血性のハジラミに分類され、今回は農場などでしばしば見られるシラミ、ハジラミ、ショクヒヒゼンダニについてそれぞれの特徴と対策について紹介します。

シラミ

 体長2㎜程度で頭部が小さく、牛に寄生し吸血を行います(写真1)。写真2の牛の頚部の灰色の斑紋に見える部分には多数のシラミが寄生しており、牛はスタンチョンに首をこすりつけるなど落ち着きがなくなります。また、吸血時に血液媒介性疾患を伝播するリスクがあります。
写真1

写真1

写真2

写真2

ハジラミ

 体長1.5mm程度で頭部が大きく、牛のフケを食べて生息しています(写真3)。シラミと違い良く動き回るため、牛は強いかゆみを感じます。それにより牛は柵や柱に寄生部位を擦り付け、脱毛やフケが見られます(写真4)。
写真3

写真3

写真4

写真4

ショクヒヒゼンダニ

 体長0.2から0.3mm程度で特に尾根部を好み、牛に強いかゆみを与えます。寄生を受けた牛は尾を振るなど落ち着きがなくなり起立時間が長くなります(写真5,6)。
写真5

写真5

写真6

写真6

皮膚の異常を見つけたら

 このように外部寄生虫の寄生を受けた牛の体表には虫体や皮膚病変が見られ、寄生を受けた牛が1頭でもいれば、
接触により牛群に蔓延している可能性があります。また、導入牛やブラシを介し再発するリスクがあるため、年1~
2回定期的に全頭一斉駆虫をしましょう。方法は牛の背中線上に薬剤を滴下する方法が一般的です。詳しい方法は最
寄りのNOSAI獣医師にご相談ください。