技術情報

マイコトキシン(カビ毒)

◎ マイコトキシンとは何でしょうか?

  • 真菌(カビ)がつくる有毒物質です

1)カビ自体の発育ではなく、カビの成長や死滅する課程でできる毒です。
2)カビは栄養、温度、湿度、空気、水分などの条件がそろえば発育を続けます。

◎ 注意が必要なマイコトキシンは何でしょうか?

  • マイコトキシンは300種類以上確認されています。以下の3種類は覚えておきましょう。

1. アフラトキシンとは?

  • アスペルギルス属のカビが産生します。
  • 高温多湿の条件で発育します。
  • 強い発ガン性が確認されています。
  • 日本の畜産での残留問題はありませんが、注意が必要です。

2. デオキシニバレノール(DON)とは?

  • フザリウム属のカビが産生します。
  • 飼料中のカビ汚染の指標になります。
  • 低湿、冷涼な条件で発育しますので、北海道でも注意が必要です。
  • 消化障害、免疫機能低下を起こします。

3. ゼアラレンとは?

  • フザリウム属のカビが産生します。
  • 低温多湿の条件で発育します。
  • 繁殖障害を起こすことが豚では確認されています。

◎ 発育原因としては何が考えられますか?

  • 生育期間中に増殖する。
  • サイレージでは踏圧不十分や密閉に時間を要した場合。
  • サイロ開封後の過剰な空気の流入の場合。
  • 飼料タンク内の結露する場合(穀類の子実に注意!)。
  • 長期間の保存の場合。

十分な踏圧と平滑な切断面

踏圧不十分

◎ マイコトキシンの確認方法は?

  • サイレージ類であれば発熱、変色、臭気の異常、カビの確認によりマイコトキシンの存在の可能性を疑えます。
  • しかしカビ ≠ マイコトキシンです。逆に言うと、カビが無くてもマイコトキシンの存在を否定できません。
  • 牛の状態(採食低下、生産性低下、下痢などは要注意)と飼料の状況を総合的に考えて対処することが必要です。

◎ 酪農家の皆さんが行える対策はどのようなものがあるのでしょうか?

カビの発育に必要な栄養、空気、湿度、水分などの条件を絶つことが必要です。以下の項目を参考にして下さい。

  • サイレージ調整時の水分調整、踏圧、速やかな密封を行いましょう。
  • サイロから飼料を取る時には、上から崩し内部への空気の流入を最小限にしましょう。
  • 飼料タンクやミキサーなどの定期的清掃や汚れの観察、飼料の保管場所の検討や長期間の在庫を行わないように心がけましょう。
  • カビを見つけたら廃棄しましょう。
  • 牛にストレスを与えないような飼養環境と適切な栄養管理を行いましょう。
  • 予防対策として、常時マイコトキシン吸着剤を使いましょう。

以上のようになことを念頭に、自給飼料の栄養価をより効率的に利用できるように、日頃から牛の飼養管理を心掛けていきましょう。